老健けあきのもり通所リハビリテーションについて

デイケア(通所リハビリテーション)は、2015年に川尻クリニック(茨木市)が脳卒中のリハビリテーションを中心に幅広くリハビリテーションを提供する目的で開設しました。
要介護状態になられた在宅生活者に対して維持期のリハビリテーション(日常生活動作、機能訓練等)を行っています。

私たちは、ご利用者様がサービスを受け身でご利用するのではなく、ご利用者自身の自主性、自己決定を尊重した活動的なデイケアであることを目標にしています。ご利用者が興味を持たれるような多様な机上活動のメニューを用意して自由に選択できるよう取り組んでいます。
集団体操、自主練習などメニューも豊富です。フロアも広く、清潔で活動しやすい環境を提供しています。

また、専門職(医師、看護師、介護士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士等)が連携を図り、チームで在宅生活が継続できるよう支援しています。

お一人おひとりの目標達成のため、また、楽しくすごしていただけるようスタッフ一同取り組んでいます。

口腔衛生と嚥下機能

高齢や脳卒中の後遺症による嚥下機能の低下が見られることは珍しいことではありません。特に、口腔ケアやお食事場面での飲み込み(嚥下)に関してお困りの方は、口腔ケアの手法や食事法の指導を行っており、必要があればご家族への指導も積極的にさせていただいています。

多職種による嚥下指導

当デイケアでは定期的に看護師、介護士、理学療法士、言語聴覚士、管理栄養士が食事の様子を拝見させていただき、評価を行っています。
飲み込みに問題(嚥下障害)のある方の中には、個別に計画を立てて、ご本人、ご家族に指導を行なっています。また、ケアスタッフとと情報共有し、安全に食事を取れる様にサポートさせていただいています。

食事・栄養管理

管理栄養士がご利用者の栄養状態や食事についての相談に応じアドバイスをさせていただいています。

リハビリテーションマネージメントの充実

「心身機能」、「活動」、「参加」の要素にバランスよく働きかける効果的なリハビリテーションを推進するためのリハビリテーション会議を通して、リハビリテーションマネージメントの充実を図り、利用者の生活動作の改善や社会参加の実現を目指します。

遊びリテーション

個別リハビリテーションとは別に、楽しみながら身体を動かしていただけるよう、遊びの中にリハビリ要素を盛り込んだ「遊びリテーション」を実施しています。

脳活性化や活動性や意欲を引き出すことを目的に、簡単な計算問題や間違い探し、塗り絵やパズルといった机上でできるレクリエーションや、身体を使ったゲームなどに参加していただき、一人ひとりのニーズに合わせて提供します。

コグニサイズ

コグニサイズとは、コグニション(認知)とエクササイズ(運動)をかけ合わせた言葉で、文字どおり、頭を使う認知課題と、体を使う運動課題(有酸素運動)を両方同時に行う、認知機能向上のためのトレーニングです。

コグニサイズとは

コグニサイズとは国立長寿医療研究センターが開発した運動と認知課題(計算、しりとりなど)を組み合わせた、認知症予防を目的とした取り組みの総称を表した造語です。英語のcognition (認知)  とexercise (運動) を組み合わせてcognicise(コグニサイズ)と言います。

Cognitionは脳に認知的な負荷がかかるような各種の認知課題が該当し、Exerciseは各種の運動課題が該当します。運動の種類によってコグニステップ、コグニダンス、コグニウォーキング、コグニバイクなど、多様な類似語があります。コグニサイズは、これらを含んだ総称としています。

  1. 運動は全身を使った中強度程度の負荷(軽く息がはずむ程度)がかかるものであり、脈拍数が上昇する(身体負荷のかかる運動)
  2. 運動と同時に実施する認知課題によって、運動の方法や認知課題自体をたまに間違えてしまう程度の負荷がかかっている(難易度の高い認知課題)

 コグニサイズの目的は、運動で体の健康を促すと同時に、脳の活動を活発にする機会を増やし、認知症の発症を遅延させることです。コグニサイズの課題自体がうまくなることではありません。課題がうまくできるということは、脳への負担が少ないことを意味します。課題に慣れ始めたら、どんどんと創意工夫によって内容を変えていきます。「課題を考えること」も大事な課題です。
 
できれば運動を行う皆で一緒にコグニサイズをすることで、間違えて笑って、試行錯誤しながら楽しんで行っていただくことを期待しています。